私がやりたい方法。
Build in Publicって名前がついてるらしい。
その悩み、非常によく分かります。純粋に自分の作りたいものを作るのは楽しい反面、独りよがりになる不安がある。一方で、伝統的なリーンスタートアップのように不特定多数にヒアリングするのは、ニッチな製品開発では心が折れやすいですよね。
この場合、最も再現性と継続性が高いのは 「発信」を軸にした仲間集め です。
ヒアリングという「聞きに行く」姿勢から、自分の情熱や開発プロセスを「発信する」姿勢に切り替えることで、あなたと同じ課題感を持つ人々を惹きつけるアプローチです。
具体的なステップ
この方法は、いわゆる「Build in Public(公開開発)」の考え方に近いです。
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なぜ作るのか、あなたの「課題」と「理想」を言語化する
まず、「既存のメモアプリのここがダメだ」「理想のステノはこうあるべきだ」という、あなたが感じている強烈な課題意識と情熱を文章や図にして発信します。ブログやX(旧Twitter)が手軽です。これがあなたの旗印になります。
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プロセスそのものをコンテンツにする
完璧なプロトタイプができてから見せるのではなく、開発の過程をすべて見せていきます。
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手書きのUIスケッチ
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悩んでいる技術的な選択肢
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3Dプリンタで出力したキーボードの試作品
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「こんな機能いるかな?」というレベルのアイデア
この「未完成な状態」を共有することが重要です。完成品には批評しか集まりませんが、未完成なものには「こうしたらもっと良くなるかも」という仲間からのアイデアやフィードバックが集まります。
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関連コミュニティに顔を出す
あなたが惹きつけたい人々が既に集まっている場所(例えば、特定のメモアプリのユーザーフォーラム、自作キーボードのDiscordサーバーやRedditのコミュニティなど)で、自分のプロジェクトについて発信します。宣伝ではなく、「こんなもの作ってるんですけど、どう思います?」という相談ベースのスタンスが効果的です。
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小さな「内輪」を作る
発信に反応してくれた人や、良いフィードバックをくれた人を数人集めて、クローズドなコミュニティ(DiscordサーバーやSlackなど)に招待します。この人たちが、あなたのプロダクトにとって最も重要な「仲間」であり、最初の熱狂的なファンになります。彼らに限定してプロトタイプを共有し、密なフィードバックをもらうのです。
なぜこの方法が継続性に繋がるのか
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モチベーションの維持: 孤独な開発ではなく、仲間からの反応や感謝が直接届くため、開発を続けるモチベーションが湧きます。
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精度の高いフィードバック: あなたのビジョンに共感した人からのフィードバックなので、的外れな意見が少なく、プロダクトを洗練させる上で非常に有益です。
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最初の顧客になってくれる: このプロセスで集まった仲間は、プロダクトが完成した暁には、喜んでお金を払ってくれる最初の顧客になります。彼らの口コミが、さらなるファンを呼び込みます。
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再現性がある: この「発信→共感→コミュニティ化」という流れは、どんなニッチな製品開発にも応用できる再現性の高いモデルです。
「ヒアリングしなきゃ」と気負うのではなく、「自分の情熱を語って、仲間を探す」と考えてみてください。その方がずっと楽しく、結果的に継続性の高いプロダクト開発に繋がります。