ショート

突然ですが、皆さんが普段使っているQWERTYという配列は、実はとても効率が悪いんです。
もともとは、タイプライターがつまらないようにするものでした
現代にはいくつかの改良された配列があり、その一つが大西配列です
大西配列は日本語と英語の両方がバランスよく最適化されています。
みんなも大西配列を使おう!


QWERTYはごみすぎる

今、多くの皆さんが使っているキーボードは、一番上の行を左から読んで、QWERTY配列と呼ばれています。この配列は1882年にタイプライターに採用された配列で、タイプライターに最適化されています。タイプライターは早く打つと鍵同士がぶつかってしまい、詰まったり故障したりしてしまいます。これを回避するために、ある程度早く打てないように設計されています。

こういったことは電子化された現代のキーボードでは起きないことで、つまりQWERTYは現代のキーボードには最適化されていないのです。

これは余談になるんですが、キーボードの実際の物理的なキー配列についても問題があります。

よくあるキーボードは縦の並びがずれていますが、これもタイプライターに由来していて、タイプライターの鍵は横並びになっており、それに連動させるためにキーを少しずつずらしました。

その流れが140年以上残っているんですね。マジでカスです。

論理配列の中では大西配列がおすすめな理由

  • 覚えやすい
  • 指が疲れにくい
    • 母音が固まっている
    • LとかFより使うTとかNが指を動かさなくてもいいところにある。
  • 若干、英語にも最適化されている
    • 少なくともQWERTYよりかは

Tips:論理配列の評価方法について

キーボードの論理配列を評価する指標には、主に

  • Same Hand Utilization
  • Same Finger Utilization
  • Distance

という3つの指標があります。

しかし、これらの指標ではなく平均難易度というものを導入して評価することが最も良いと考えられます。

SFUを無視していい理由

単刀直入に言えば、キーを押す順番が変わるだけで、指を動かす事実、つまりDistanceは変わらないんです。

SFUが影響するのは、基本的にはスピードだけであり、またスピードについてもQWERTYでめっちゃ早く打てる人がいることを考えると、そこまでの影響にはならないです。

  • 参考

    Some people misunderstand and think that this somehow shows increased effort or discomfort. It doesn’t. Effort is the same, because no matter what, you’re still pressing the same number of keys. Comfort shouldn’t be a problem as long as the key is in a comfortable spot. The only thing that SFU might potentially and theoretically affect is speed because typing two letters with different fingers is a little faster than typing them with the same finger. However, I doubt that most people will have any problems with speed at all using Workman especially considering that very many people type very fast on QWERTY, of all layouts.

    **一部の人々は、これが何らかの形で労力や不快感の増加を示していると誤解しています。しかし、そうではありません。労力は同じです。なぜなら、どのような場合でも、押すキーの数は同じだからです。**快適さは、キーが快適な位置にある限り問題にはならないはずです。SFUが潜在的かつ理論的に影響を与える可能性があるのは速度だけです。なぜなら、異なる指で2つの文字を入力する方が、同じ指で入力するよりも少し速いからです。しかし、特に多くの人々がQWERTYのような配列でも非常に速く入力できることを考えると、Workmanを使用して速度に問題を感じる人はほとんどいないだろうと思います。

SHUを無視していい理由

SHUに関しても、同様にスピードにしか影響がないということとから無視していいともいます。

むしろWorkman配列の作者は同じ手を使ったほうが手首の動きが軽減され疲労感の軽減につながるという設計思想を持っています。

  • 参考

    In designing Workman, I preferred a high SHU (low alternation) over a low SHU (high alternation). I think high alternation is beneficial if you’re typing on mechanical typewriters but not necessarily on modern keyboards. On typewriters, it is very difficult to type combos with one hand because each key needs a large amount of force to depress. You actually rely more on the momentum of your arms and wrists to provide that force so alternating between your two arms is very helpful. However, this method of typing is inefficient on the modern keyboard because modern keys are easy to press. You are no longer reliant on each arm or wrist stroke to depress a single key. Doing so is actually unnecessary and a waste of energy. It is much more efficient to ride the momentum of a single arm or wrist stroke and type a combo rather than just one key. This way your arms and wrists potentially move less while typing the same number of keys, effectively killing several birds with one stone. In the beginning, this will not be apparent. However, as you become more proficient and familiar with the combos, you will be better able to utilize this advantage and type bursts of familiar texts in one hand using fewer hand strokes. 

    **Workmanの設計において、私は低SHU(高い交互打鍵)よりも高SHU(低い交互打鍵)を好みました。**機械式タイプライターで入力する場合、高い交互打鍵は有益ですが、現代のキーボードでは必ずしもそうではありません。タイプライターでは、各キーを押すのに大きな力が必要なため、片手でコンボを入力するのが非常に困難です。実際、その力を生み出すために腕と手首の勢いに頼ることが多いので、両腕を交互に使うことが非常に役立ちます。

    しかし、現代のキーボードでは、キーが押しやすいため、この入力方法は非効率的です。もはや1つのキーを押すのに各腕や手首の動きに頼る必要はありません。そうすることは実際には不要であり、エネルギーの無駄です。**1つのキーだけでなく、単一の腕や手首の動きの勢いを利用してコンボを入力する方がはるかに効率的です。**この方法では、同じ数のキーを入力する際に、腕や手首の動きが潜在的に少なくなり、一石二鳥を効果的に実現します。最初のうちは、これは明らかではないでしょう。しかし、コンボに熟練し慣れてくると、この利点をより活用できるようになり、慣れた文章を片手で少ない手の動きで入力できるようになります。

distanceに代わる、平均難易度の導入

英語のWorkman配列や大西配列はDifficultyや番地と言った概念によって作られています。

これは、キーの物理的な位置に、押しやすさのパラメータを付与して、押しやすいところによく使うキーを配置するという考え方です。

指を動かす距離が同じでも、中指を上に動かすのと小指を上に動かすのは難易度が違います。

このような違いを数値化したのがこのDifficultyや番地といった考え方です。(ここでは難易度と呼びます)

そしてこの難易度に、割り当てた各キーの使用率をかけて足したものを、平均難易度とします。

  • 平均難易度について

    なぜこのような指標を導入したのか

    まず、総移動距離というのは、各キーの使用回数とホームポジションからの距離の積の総和で計算されますが、これを変換して使用率・移動距離・総入力回数で計算できます。

    =総入力回数\sum使用率\cdot移動距離$$ そして、この総入力回数は定数なので、外側に出せるほか、配列同士の比較をする際には、変わらないパラメータなので、使用率と移動距離の積の総和、つまり平均移動距離があればいいのです。 そしてこの移動距離を、難易度に置き換えたものが、平均難易度となっています。 $$\sum使用率\cdot難易度$$ なぜ移動距離を難易度に置き換えられるのかといえば、難易度自体が移動距離の概念を包括しており、平均難易度が高ければ総移動距離も長くなるという相関があるからです。

そしてこの平均難易度に基づいて評価されているのが大西配列になります。

  • 平均難易度のスコア

    ここに調査したものを書く。

大西配列のはじめかた

基本的には大西配列公式ページに大西配列の始め方が書かれています。

大西配列の練習方法

基本的には、QWERTYと同じように練習すればよいですが、みなさんもうどのように練習したか覚えていないと思いますので、書きます。

あと、練習中はめちゃめちゃストレスがえぐいです。最初にQWERTYを覚えた時と違って、早く打てるメソッドがあるのに、遅い入力方法を使うというのがめちゃめちゃストレスになります。
そのため、1週間くらいでで心が折れる人が多いです。覚悟を決めて取り掛かる必要があります。

【重要】大西配列の並びを確認できるようにする

  • キーボードの見た目を大西配列にする
  • 画像を最前面に出す

という二つの方法があります。両方やっておくことがおすすめですが、片方だけでも大丈夫です。

キーボードの見た目を大西配列にする

印字を大西配列に合わせ、印字を見ながら入力することで、めちゃめちゃ早く上達できます。

頑張ってブラインドで打つのではなく、まずは手元を見ながらでもある程度早く打てるようになるほうが、実際のタイピング作業ができるようになるので効率がいいです。
また、たくさんの打鍵をすることになり、体でキーの打ち方を覚えられます。

キーボードの文字が印字されている部分はキーキャップやキートップといわれており、
このキーキャップを入れ替えることで、見た目を大西配列にすることができます。
が、使用しているキーボードによってはキーボード自体を買い替えないといけないケースがあります。

各キーボードごとのやり方

2,000円くらいの安いキーボードを使っている人

キーキャップには大きく分けて2種類のタイプが存在し、
すべてのキーが同じ形状のものと、列ごとに違う形状をしているものがあります。

もし列ごとに違う形状をしているものであれば、基本的には買い替えになります。
買い替え先としては、安い薄型のメカニカルタイプのキーボードがおすすめです。

Appleのような薄いキーボードを使っている人 or ノートPC

パンタグラフ、シザー式と呼ばれているものです。

このタイプのキーキャップはすべて同じ形状をしており、交換することができます。
できますが、めちゃめちゃ難しいです。最悪キーキャップが破損します。

安全を重視するのであれば、薄型のメカニカルに買い替えてしまうのがいいのかなと思います。

メカニカルキーボードを使っている人

メカニカルキーボードは簡単にキーキャップを交換できますが、
デフォルトでは列ごとに違う形状をしているキーキャップがついている傾向があり

その場合、でこぼこしたキーボードになってしまいます。

なので、その場合はすべてのキーが同じ形状になっているキーキャップを購入する必要があります。安いやつでおおよそ2,000円くらいで購入できます。

Topreを使っている人

RealforceやHHKBのことです。 基本的には印字を合わせたい場合は買い替えです。

もし静電容量無接点方式がよいのであれば、NiZというキーボードがCherry互換のキーキャップが使えるようになっているので、PGやDSAのキーキャップにすればいいだけです。
同様のことがRealforce G1でもできます。またメカニカルに買い替えるという選択もあります。

どうしてもTopreを使いたいというのであれば、分解してStem\Sliderを交換するしかありません。

画像を最前面に出す。

Windowsの場合はPowerToysというMicrosoftのアプリでできる。

タイピングの練習をするとき、画面に配列の画像を出しておくと、手元を見なくても打ちやすくなります。そしてタッチタイピングの基礎にもつながります。

また大西配列は、よく使うキーのほとんどがホームポジションにあるので、キーの印字を見るためには一瞬指を動かす必要があります。それが結構非効率ではあるので画面上で確認するほうが早いです。

ただ邪魔です。

【大前提】普通に使うことが一番の練習になる

当たり前なんですが、タイピングの練習をしてもなんの成果物も生まれません。
タイピングの練習を兼ねて、何かしらの作業をするほうが効率は良いです。

まず、そもそも配列を変えようと思っている時点で、何かしらのキーボードに要る作業が発生している人だと思うので、その作業をやることで練習にするのがいいのかなと思います。

何も作業がないという方は、ポイントサイトとかの入力バイトみたいなのをやるというのもあります。とりあえずただ練習するよりかはまし。というやつです。

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週末にがっつり練習して、基礎力を鍛える

e-typingの基本練習(2~3時間くらい?)

まずこれからやります。基礎練習は飛ばして、基本練習からやります。

「手元を見るな」みたいなことを言われますが、手元を見まくってやって大丈夫です。
ゆっくりでもいいので100%を目指したほうが正しいコンボが身につきます。

16項目ありますが、各項目2~3回ほどやっていけば、なじんでいくと思います。
とにかく体になじませます。

基本練習は各項目ですべてのひらがなが出てくるわけではないので
ちゃっちゃと終わらせて、次の応用練習まで行きます。

e-typingの応用練習(10時間くらい)

5文字、8文字、15文字があり、15文字では一応すべてのひらがなが出てくるはずです(?)
とにかくこれをがっつりやります。

ここで手元を見ながら、15文字でスコア100越えを目指しましょう。

腕だましレベルチェックは大体300Keyほど打つことになるので、スコア100なら3分くらい時間がかかります。結構長いです。

寿司打など

e-typingの練習は飽きるんで、寿司打もちょこちょこやりましょう。

あとは普通に使うのが一番いいです。ストレスはえぐいですけど。

Q&A

どのくらいで慣れるの?

大西配列の作者、大西さん曰く「1か月くらいで300KPM」と言っています。

https://note.com/illlilllililill/n/n3b51f4aaf086#243f959c-ee57-4fa7-ae29-7eea189e441a

別な方も1か月くらいで慣れたと言っています

https://gmor-sys.com/2024/01/19/post-3979/#outline__7

集中して使えば2か月で300KPMくらいにはなりそうです。

私は、がっつり使っているわけではなかったので1年で200KPMくらいです。
(そもそもQWERTY自体が使い続けてきて300KPMなのでめちゃめちゃタイピングが苦手)

QWERTYが使えなくなるのでは?

キー配列はバイリンガルといわれています。

よくQWERTYが使えなくなる、遅くなったといわれますが、それはQWERTYを使わなくなったからであって、両方使っている人は遅くなることはなく、
むしろ一緒にQWERTYを練習していた人はQWERTYも早くなったといっています。

ちなみに私は両方とも使えます。