飽和脂肪酸か不飽和脂肪酸か
結論 不飽和脂肪酸
不飽和脂肪酸の良さ
飽和脂肪酸の良さ
この研究から言えること
従来、飽和脂肪酸は血清のコレステロール値を高くし、将来的に粥状動脈硬化になりやすくなることから、摂取を控えるような指導がなされることがありました。一方で、最近の結果から、飽和脂肪酸は無害であり、制限する必要はないという説もあります。今回の研究結果からは、日本人におけるこうした議論のひとつの決着として、「飽和脂肪酸摂取は、多すぎても、少なすぎても良くない」という結論が得られました。
本研究と過去の日本や欧米で実施されたいくつかの研究を総合的にみると、脳卒中並びに心筋梗塞の発症リスクが低いのは、飽和脂肪酸の摂取量が1日に20g前後の集団と考えられます。そのような人の食事を今回の研究で用いたアンケート調査結果に当てはめてみると、たとえば牛乳を毎日コップ1杯(200g)、肉を2日に1回(1回につき150g程度)の摂取でした。