カスタムキーボードって何ができるの
キーボードオタクは何をしているのか

もしキーボードにこだわりたいと思ったら、まずこの動画を見ていただけると、こんなことできるんだとなるので、ぜひ最後まで見ていってください。

この動画は、全体を通して、用語の解説を中心にしています。
別に用語に意味はないだろ…ってなるかと思いますが、用語がある、名前がついてるということはそれが重要な特徴だったり現象だったりするので、用語の解説をしながら、その背景などを説明することで、
初心者さんが一気にキーボード上級者と同じレベルの知識を得られるように解説していきます。

まずキーボードはおおよそ3つのパーツに分けられます。

一番カスタムしやすいキーキャップから紹介します。

キーキャップ

キーキャップはキーボードのトップ部分でキーボード全体の見た目に大きく影響を与えます。
見た目だけではなく手に触れる部分なので、触った感触やキーの押しやすさなどに影響を与えます。

キーキャップの素材
キーキャップの素材には
PC,PBT,ABS,ナイロン,レジン,POM,セラミックなどいろいろありますが、
PBTとABSとナイロンが主流でしょうか。

PBTは比重が重い素材で、耐熱温度が高いため、昇華印刷という方法で印字を施すことができます。
英語でDye-Sub、だいさぶと言われています。
通常の印刷方法に比べて消えにくい印刷方法です。カラー印刷もできるため、カラフルに描かれたキーキャップはこのPBT、昇華印刷で作っていることが多いです。

ABSは比重が軽い素材で、耐熱温度が低いため昇華印刷ができません。その代わり、もともとの素材の発色が非常によく、二色形成・多色形成という方法で模様を作ります。英語でDouble Shot, Multi Shot、だぶるしょっと、まるちしょっとと言われています。
これは物理的に二色の素材を使ってキーキャップの形を作っているので、まったく印字が劣化することがありません。

ナイロンは3Dプリンター製のキーキャップによく使われるもので、
まだ金型が作れれていないような新しい形状のキーキャップなどは、よくナイロンで作られています。
こちらは、ほとんどの場合何も印字がない、無刻印になります。

ちなみに、どの素材がいいとかはあまりないです。好みです。
よくPBTは高級で品質がいいと言っている人がいますが、
実際の高級キーキャップのほとんどはABSです。
高級キーキャップの多くは、オリジナルデザインで受注生産かつ生産数が少ないのに対して、
見た目をきれいにするために発色の良いABS素材を使って作るのですが、このとき専用の金型を作ることが多く、1セットあたりの単価がめちゃめちゃ跳ね上がります。
逆にいうと、大量生産できれば二色形成のABSでも比較的安くすむことができます。

キーキャップのプロファイル
キーキャップのプロファイルとは、キーキャップの形状の設計?規格?のことです。
この世界にはたくさんプロファイルがありますが、いくつかの分類方法があります。

トップ形状
キーキャップの表面がどのような形状になっているかです。
3パターンがあります。
スフェリカル、フラット、シリンドリカルです。

スフェリカルは、表面が球面上にくり抜かれているものです。具体的には、DSAやKATなどが該当します。
フラットはそのままで、トップ形状が平らになっているものです。どのくらいからフラットと言えるのか、そんな基準は無いんで個人の話になりますが、具体的にはXDA,MAOなどがこの形状です。
シリンドリカルは、表面が球面上にくり抜かれているものです。具体的には、CherryやOEMなどが該当します。

キーごとの高さ

キーキャップの互換性について
実は全てのキーボードで同じ規格というわけではありません。
おおよそ市場には4つがあり、Cherry互換、Topre互換、Choc V1互換、狭ピッチ互換、の4つです。

打鍵音について
よく「PBTはコトコト、ABSはカタカタ」などという話がありますが当たっているようで当たっていません。
まず、キーボードの音は、パーツ全体の組み合わせで決まるもので、キーキャップの素材だけで決まるわけではありません。素材だけ変えても音が変わらないパターンもあります。
打鍵音については筐体のところでお話します。

Artisanキーキャップ
100パーセント見た目に振ってるキーキャップです。

キースイッチ

カスタムキーボードのキースイッチとして現在主流なのは、メカニカルスイッチ、磁気スイッチ、静電容量スイッチがあります。
最近、界隈ではパンタグラフ式のキーボードが増えてきていて、これはKailhというメーカーがパンタグラフタイプの薄型メカニカルスイッチを開発したというのが背景にあります。
とはいえこれもメカニカルの一種ともいえます。

メカニカル、磁気、静電容量のそれぞれの違いは、どのようにしてスイッチが押されたかを検知するかが違います。
メカニカルは、純粋に2つの金属パーツがあり、それがくっついたり離れたりすることで、回路がつながったり切断したりします。いわゆる電気回路におけるスイッチと同じです。
磁気は磁気ホールセンサーというものを使って、磁束密度の変化を計測します。磁気のいいところは、どのくらいの深さまで押されたかを検知することができます。なんなら、押したスピードもわかります。微分すればいいだけなので。このように押されたかどうかだけではなく、深さのようなアナログ量を検出できるタイプのスイッチはアナログスイッチとも呼ばれています。まあ厳密にはポーリングされた時点でデジタル信号にはなるのですが…
静電容量は、その名の通りボタンが押されることによって静電容量の変化するスイッチを使い、その変化を検出しています。これもアナログスイッチになります。

ざっと話していきましたが、それぞれの特徴について話していきたいと思います。
最初に静電容量スイッチについて
静電容量スイッチはTopreやNiZなどのキーボードに搭載されています。
基本的に改造が難しく、スイッチのカスタマイズ性はあまりないです。
また、キーキャップ編でもお話ししましたが、Topreに関しては専用のキーキャップのIFになっていて、そこもかなりのカスタマイズ性を失うポイントになっています。
NiZやTopreのゲーミングキーボードは、MXと互換性のあるキーキャップのIFになっているので、そこは大丈夫だと思います。
一応あとからRealforceやHHKBのキースイッチのIFを変えるという改造ができますが、難易度が高くあまりお勧めはできません。

筐体・物理配列

ロースタッガードとカラムスタッガードとオルソリニア

トラックボールやトラックパッドなど

ファームウェア
ベースなるファームウェアはQMKやZMK,VIA,VIAL,Remapなどが主流です。
これらは、多少の差はあるもののだいたいできることは同じです。
ファームウェアでは何ができるのかというと、
キーの内容を好きにいじれます。

論理配列

文字配列

  • 大西
  • 薙刀